自然を観察して天気を予測する「観天望気」とは?

富士山にかかる笠雲 サンプル記事

朝、雲ひとつない快晴だったから傘を持っていかなかったのに、突然のゲリラ豪雨に足止めされてしまった。そんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

「観天望気」をご存じでしょうか。天気予報のない時代から、人々は空の様子や動植物の行動を観察して、天気を予想していました。この記事では「観天望気」について説明します。

「観天望気」とは?

現代の天気予報は、気象衛星で地球を観測したり大気の状態をスーパーコンピューターでシミュレーションしたり、高度な科学技術を用いています。昔からある「観天望気」とは、どのようなものなのでしょうか。

「観天望気」について、ウィキペディアには下記のように書かれています。

観天望気(かんてんぼうき)は、自然現象や生物の行動の様子などから天気の変化を予測すること。また広義には経験則をもとに一定の気象条件と結論(天候の変化の予測)の関係を述べたことわざのような伝承のことをいう。

自然現象による「観天望気」と生物の行動による「観天望気」について、どのようなものがあるかみていきましょう。


自然現象から予測する

空の様子、雲の形や色を観察すると天気を予測することができます。

山に笠雲がかかると雨が降る

笠雲は水蒸気をたくさん含んだ空気が強風によって山にぶつかってできる雲です。地域によって「〇〇山に笠雲がかかると雨が降る」という観天望気があります。

レンズ雲が現れると風が強くなる

レンズ雲は前線や低気圧が近づいたときに現れやすい雲です。これが現れるとしだいに風が強くなり天気が悪くなります。

星がよくまたたくと風が強くなる

上空の風が強いと、空気が揺らいで星がよくまたたいているようにみえます。上空の強い風はやがて地上でも吹きます。

冬の夜、遠くの汽笛が聞こえると晴れ

良く晴れた冬の夜は放射冷却が起こります。地面近くの低いところに冷たい空気がたまり、その上に暖かい空気の層ができます。冷たい空気は密度が高く、音が横に良く伝わるため遠くの物音がよく聞こえます。

管理人
管理人

雲をよく知っていたら突然の豪雨や雷から身を守れますよ。

生物の行動から予測する

顔を洗うネコ

身近な動物の行動や植物の様子を観察することから天気を予測することもできます。

ネコが顔を洗うと雨

ネコのヒゲはとても敏感で、湿度の変化を感じられるといわれています。湿度が高くなるとヒゲが重くなるので、ヒゲを整えるために顔を洗うようなしぐさをすると考えられています。

ツバメが低く飛ぶと雨

雨が近づいて空気中の湿度が髙くなると、羽のある昆虫は羽が重くなり低いところを飛びます。飛んでいる昆虫をエサとするツバメも低いところを飛ぶということです。

セミが泣き止むと雨

暑い夏の日、セミの鳴き声でより暑く感じられます。晴れの日は鳴き続けている印象ですが、雨が降る前になるとピタリと鳴き止みます。

管理人
管理人

動物は人間よりお天気に敏感なのかもしれませんね。

まとめ

現代の天気予報は高度な科学技術を用いていますが、それでも予測は難しく、当たらないこともあります。

  • 空や雲の様子をよく見る。
  • 遠くの雷鳴や風の音を聞く。
  • 動物の様子を観察する。

自然を観察することで、天気の変化を知ることができます。
昔から受け継がれてきた「観天望気」を知って、天気の急変にも対応できるようになりましょう。

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